ここでは、1商品群の計画を担当者へ説明できる形にするための手順を紹介します。表と確認順はHAIFF編集部の実務整理案です。工場ごとの製法や作業条件に合わせて使ってください。

最初に、計画の対象と基準時刻を決める

「来週の計画」だけでは、いつの在庫を使い、どの注文を含めたかが曖昧です。対象商品、対象工程、計画期間、情報を締めた時刻を表の上部に書きます。営業の出荷予定が午前更新、倉庫の在庫が前日夕方のままなら、製造量を計算する前にその時間差を埋めます。

在庫は倉庫にある全量と、今回の出荷へ使える量を分けます。他の注文への引当、確認待ち、仕様の違いなどがある数量を、使えると決まった数量へ混ぜないことが出発点です。

最初に、計画の対象と基準時刻を決める:確認表
整理するもの 最低限そろえる内容 確認する相手
出荷予定 商品・数量・出荷日・確定状態 営業・出荷担当
商品在庫 基準時刻・単位・今回使える数量 倉庫・出荷担当
原料在庫 原料・ロット・使える量・入荷予定 原料管理担当
製造条件 歩留まり・工程時間・投入単位 製造担当
当日の能力 稼働時間・人員・設備・他商品の予定 現場責任者

入荷予定は現物の原料在庫とは別です。到着したその日に使えるかも含めて確認し、未確定の入荷を確定在庫として数えないようにします。

出荷日に足りない商品数量を求める

ある出荷日までの必要製造量は、簡略化すると「出荷必要量+出荷後に残したい量−その日までに使える商品数量」です。結果がマイナスなら、この計算だけを理由に追加製造する必要はありません。残したい量は何となく足すのではなく、自社で合意した予備の考え方を使います。

架空の計算例

金曜日に商品Aを500kg出荷し、出荷後に50kg残したいとします。今回使える商品在庫が180kg、金曜までに完成・出荷可能になる既存の製造予定が120kgなら、追加で必要なのは250kgです。

500+50−180−120=250kg

この120kgを、完成済みの商品在庫にも入れてしまうと二重に差し引いてしまいます。計画中、製造中、完成済みの状態を区別してください。また、金曜日の出荷時刻に間に合わない完成予定は、この120kgに含めません。

必要製造量を原料投入量へ変える

次に、製品250kgを得るのに必要な原料を見積もります。投入と出来高の計量範囲がそろい、重量歩留まりを80%と仮定するなら、必要原料は250÷0.8=312.5kgです。この80%は説明用の仮定で、食品や水産加工の標準値ではありません。

原料が320kgあっても、同じロットを別商品へ使う予定があれば、その全量は使えません。投入量だけでなく、使用する原料と他の計画への割当も確認します。計算の詳しい点検方法は歩留まり計算の記事で説明しています。

原料だけでなく、時間と工程に割り当てる

原料が足りることと、納期までに作れることは別です。1日の投入上限が300kgなら、312.5kgを同じ日に置くことはできません。前日に分ける、他商品の順番を調整する、出荷条件を相談するなどの案を比較します。

分割できるとは限りません。最低投入量、段取り替え、洗浄、仕掛品の扱い、検品・包装を終える時刻など、現場の条件を担当者へ確認します。設備の最大値だけを能力として使わず、その日に実際に使える時間と人員で考えることが大切です。

計画を渡す前に、前提と未決事項を残す

完成した表は数量だけで終わらせず、次の確認欄を付けます。

計画を渡す前に、前提と未決事項を残す:確認表
確認欄 記入する内容
採用する計画 商品・製造日・投入量・製造量・出荷日
判断の前提 在庫基準時刻、歩留まり、使える能力
未決事項 入荷確認、出荷時間調整など
最終確認 確認した人、時刻、使う版
変更時の連絡 誰が何を変更し、誰へ伝えるか

HAIFFでは、在庫・出荷予定・歩留まり・工場能力・稼働日などを用いた生産計画案を扱います。ただし、現場へ渡す内容は担当者が確認して採用します。計算結果が出たことだけで実行可能とせず、入力条件と現場の状態を照合することは共通です。

まず1商品群について、出荷量から原料と能力まで数字を追える表を一つ作ってください。途中で止まる箇所が、優先して整えるべき情報です。日々の変更には出荷予定が変わったときの見直し順序を使えます。

参照

製品の説明はHAIFF公式ページの機能・よくある質問を参照。本文の表・架空例・確認手順は、特定工場の成果事例ではなく、自社の運用を整理するための編集提案です。