ここでは、生産計画を試す準備を紹介します。商品群や工程を一つに絞るのは本記事の提案です。自社で確認したい仕事に合わせて範囲を選んでください。

ケース在庫から生産計画、実績入力、在庫更新を経て翌日の確認へ戻る
図:一商品群で試す、在庫から実績確定までの一巡 図を拡大する

図は、小さな試行で確かめる業務のつながりです。計画を表示して終えるのではなく、使用原料と完成数を実績として確定し、更新後の在庫が現物に合うかを見て翌日へ進みます。魚の数は概念図であり、実測値を表していません。

試す商品群は「簡単すぎず、広すぎず」で選ぶ

最初は、担当者が在庫・出荷予定・原料の関係を説明できる商品群が向いています。売上の大きさだけで選ぶと、工程や例外が多すぎて、問題の原因を調べにくくなることがあります。

ただし、普段まったく困っていない商品だけでは、使う価値を確かめにくいでしょう。出荷変更のやり直しや後任への引継ぎなど、改善したい仕事を一つ含めます。

試す商品群は「簡単すぎず、広すぎず」で選ぶ:確認表
対象を決める欄 記入例(架空)
商品群・工程 商品A群の製造から出荷準備まで
対象期間 通常稼働と出荷変更を含む数日分
今の課題 在庫確認と組み直しの理由が担当者に集中
変えたい状態 別の担当者も前提と計画案を説明できる
今回含めないもの 他商品群の最適化、全社の帳票置換

表は架空の記入例です。必要な試行日数はデータの準備状況や調べる仕事によって変わるので、担当者と日程を決めてください。

既存の表から、必要項目を対応させる

HAIFFの生産計画では、原料・製品・生産ルール・稼働カレンダー・費用カレンダーなどの基礎情報を整理します。出荷予定、商品在庫、原料在庫、歩留まり、工場能力も、対象の計画に合わせて確認します。

今使っているExcelやGoogleスプレッドシートを見ながら進められますが、既存表がすべてそのまま自動同期されるわけではありません。対応形式、取り込み方法、更新する項目、更新タイミングを一つずつ確認してください。

既存の表から、必要項目を対応させる:確認表
元の情報 持っている表・担当 初回に確かめること
商品と原料 商品表・原料表 呼び名、識別、単位、対応関係
商品・原料在庫 倉庫記録 基準時刻、残量、今回使える範囲
出荷予定 営業の予定表 商品、数量、日付、確定状態
工場ルール 現場の条件 稼働日、能力、投入上限、例外
費用 自社の費用資料 対象期間、含める範囲、入力根拠

分からない欄は確認する担当者を決めて残します。特に在庫は、数えた時刻と単位が不明なまま数量だけ入れても、計画の正しさを比べられません。

データを渡す前に、役割と扱いを確認する

データの準備、現場の説明、結果の確認、試す範囲の決定を誰が担当するかを書きます。小規模な会社では兼任でも構いません。誰に聞けば準備が進むか分かるようにします。

業務データを用いる場合は、試す目的に必要な項目と、共有する相手・範囲を決めます。取引先名や秘伝のレシピなど、今回の確認に不要な情報を最初から一緒に渡す必要はありません。保存、アクセス、AIでの利用、返却・削除などは、利用環境と契約条件を確認して合意します。

データの扱いは、機能を試す前に確認しておく事項です。本番の全データを取り込まなくても試せる範囲を選び、未確認のまま共有する情報を広げないようにしましょう。

通常時と、一つの変更を同じ条件で比べる

初回は同じ在庫・出荷予定・工場条件で、現在の計画とHAIFFの案を比べます。数量が一致するかに加え、作る日や使う原料の理由を担当者が説明できるか確かめてください。

その後、出荷予定などを一つ変えます。必要製造量、原料投入量、日別の能力、在庫推移がどう変わるかを確認しましょう。不自然な結果があれば、入力した数字、単位、更新時刻、生産上限へ順に戻って調べます。

HAIFFの出力は人が確認して採用する計画案です。試行中に現場へ出す指示は、既存の運用と新しい案を混在させず、どちらを正式に採用したかを明確にします。

合否は、始める前に自社の言葉で置く

試行を始める前に、使い続けてよいと決めるための項目を次の表へ記入します。感想だけで終わらず、できたことと追加準備が必要なことを分けるためです。

合否は、始める前に自社の言葉で置く:確認表
観点 合否を確かめる問い
データ 必要な情報を揃え、更新できるか
結果 出荷・原料・能力の前提を説明できるか
担当 現場を知る人が案を点検できるか
工数 入力・照合・修正を含む作業を続けられるか
例外 合わない案を見つけ、修正や相談ができるか

時間短縮を確認するなら、操作時間だけでなく準備と照合も含め、現状と同じ作業範囲で測ります。削減率を先に約束せず、実測と現場の説明から判断してください。

試行後は、継続する範囲、追加で整えるデータ、残る不安、本利用時の費用と支援を確認します。現在の募集条件や料金は変更され得るため、開始時点の案内と見積で確定します。

HAIFFでは、基礎情報を設定して日次の流れを通す

HAIFFは、原料マスター、製品マスター、生産ルール、稼働カレンダー、費用カレンダーの五つを、生産計画などに使う基礎情報として設定します。原料の在庫・投入単位、商品と原料の対応、日別の製造条件などを登録する構成です。

日々の操作は、原料在庫の確認、入荷時の追加、出荷予定の登録、生産計画の作成へ進みます。製造実績と出荷実績を登録した後は、製品在庫を確認します。

試す商品群は、**基本設定から実績・在庫の確認まで終えられる範囲**にします。計画を表示するだけでなく、担当者が日々更新し、元の記録と照合してみてください。導入後にどの作業が残るかも分かります。

HAIFFを一商品群で試験導入する際のチェックリスト