この記事では、1商品群の計画を説明するための表を作ります。以下の記入例は架空で、HAIFF編集部による業務整理案です。特定のシステムへの取り込み書式ではありません。

表を使う人と、決めたいことから項目を選ぶ

経営者が見たいのは納期や原料・能力への影響かもしれません。一方、製造担当には今日の投入量と作業順、出荷担当には完成予定と数量が必要です。同じ情報を使っていても、見せる列は変えられます。

まず「この表を見て誰が何を決めるか」を一行で書きます。「現場責任者が翌日の製造量を確認し、担当へ渡す」なら、確定していない受注の細部まで同じ面に並べるより、採用した数量と注意事項が見える方が使いやすくなります。

表の上に、対象・期間・版を置く

数値の上部には、商品群、対象工程、計画期間、在庫の基準時刻、採用版の更新日時を記載します。データを集めた時刻と計画を変更した時刻は違う場合があるので、必要に応じて分けて残します。

次の小さな表を、計画表の上部へ置けます。

表の上に、対象・期間・版を置く:確認表
管理欄 記入内容
対象商品群・工程
計画する期間
在庫の基準時刻
採用した出荷予定の版
計画の更新日時・作成者
確認者・現場へ渡した時刻

「最新版」という名前だけで運用せず、更新時刻や版を識別できるようにします。印刷して使う場合も、この情報が紙面から落ちないようにしてください。

出荷と商品在庫をつなぐ表を作る

次は、日ごとの商品在庫の動きを並べます。架空の例では、月曜朝の使用可能な商品Aが40kgあり、その日に完成・使用可能になる製造量を加えた後、出荷量を差し引きます。各日の出荷前に製造が完了する前提です。

出荷と商品在庫をつなぐ表を作る:確認表
期首商品在庫 当日完成予定 出荷予定 期末予定在庫
40kg 80kg 100kg 20kg
20kg 100kg 90kg 30kg
30kg 0kg 20kg 10kg

各日の期末は「期首+完成−出荷」です。翌日の期首へ同じ数値をつなぐので、火曜だけ別の在庫表から無条件に数字を入れ替えないようにします。実績が確定して差が出たら、変更の理由を記録して以後を計算し直します。

この表だけでは日中の不足を見落とすことがあります。午前の出荷に対して完成が夕方なら、当日内で数量が足りても間に合いません。そうした商品は時刻欄を加えるか、午前・午後など必要な粒度へ分けます。

原料と能力の確認欄を対応させる

出荷側の表で必要量が分かったら、同じ商品・日付に対応する原料と能力を確認します。数量を別表へ手で写す場合も、対応する商品と日を識別できるようにしてください。

原料と能力の確認欄を対応させる:確認表
製造日・商品 製造予定量 計画歩留まり 必要原料量 使用可能原料 能力確認 未決事項
月・商品A 80kg 80% 100kg 自社で記入 自社で記入 自社で記入
火・商品A 100kg 80% 125kg 自社で記入 自社で記入 自社で記入

80%は架空の計画値です。月曜の80÷0.8=100kg、火曜の100÷0.8=125kgを検算します。原料量が分かっても、投入上限、設備、人員、段取りや完成時刻の確認は別に必要です。

未決事項を空欄にすると、確認済みか未確認か分かりません。「未確認」「確認済み」「該当なし」など、意味を区別できる表記をそろえます。

実績を入れる欄と、計画の元値を分ける

実績が出たときに計画値を上書きすると、何が変わったか分からなくなります。計画製造量、実績製造量、差の理由を別に残します。現場へ渡す見やすさを優先するなら、実績の記録は別表にし、商品・日付・製造のまとまりで対応させても構いません。

列を追加する前に、既に日報へ記録していないか確認してください。同じ出来高を二つの表へ別々に入力する運用を増やさないよう、正しい値の入力元を決めます。

一日分を使って、表が機能するか確認する

完成したら、担当者以外の人に一日分を説明してもらいます。「なぜ80kg作るのか」「どの原料を使うのか」「出荷が20kg増えたらどこを直すか」をたどれるか確認します。

説明できない場合は、列を増やす前に前提やリンク先が不足していないかを見ます。必要な情報はあるのに見つからないなら、現場で見る面と根拠を置く面を分ける方法もあります。使っていない列は、更新を求める前に必要性を見直してください。

まずこの架空例を自社の一日へ置き換え、基準時刻、単位、更新者、確認者を埋めてみてください。表の目的は細かく記録することではなく、同じ前提で計画を決めて渡すことです。

関連する手順

計画の順番は食品工場の生産計画の基本、変更時の運用は出荷予定が変わったときの見直しを参照してください。本稿の書式と数値は編集部の独自例で、現場監修済みや導入実績として提示するものではありません。