HAIFFでは既存の管理表を起点に必要なデータを整理します。初回から表を作り直すのではなく、現状の見本を確認し、連携対象と手作業を残す部分を合意するのが出発点です。
使っている表を、役割ごとに棚卸しする
まずファイル名、管理者、更新頻度、入力元、利用先を書き出します。同じ在庫が複数の表に載っている場合は、どれを正とするかも決めます。担当者の手元の表と、共有フォルダの表で数字が異なる状態では、接続しても計画の前提が安定しません。
| 現在の表 | 確認したい内容 | 担当者に聞くこと |
|---|---|---|
| 原料一覧・在庫表 | 原料コード、単位、数量、基準日時 | 予約済みの量を含むか |
| 製品一覧・在庫表 | 製品コード、単位、在庫の扱い | 出荷できない在庫をどう分けるか |
| 出荷予定表 | 製品、数量、予定日、変更の識別 | 変更を誰が確定するか |
| 稼働・生産ルール表 | 休日、能力、歩留まり、工程条件 | 例外をどこに記録しているか |
ここに示す項目は整理の観点です。すべてがそのままHAIFFの標準連携項目になるという意味ではありません。実際に必要な列と受け渡し方法は対象業務ごとに確認します。
最初にそろえたいのはコード・単位・日時
架空の例として、一つの原料が「さば切身」「サバ切り身」「原料A」の三つの名前で記録されているとします。名称だけで結びつけると、別物として扱ったり、異なる規格をまとめたりするおそれがあります。共通の原料コードと対応表を用意し、規格が違うものは識別できるようにします。
単位も同様です。kg、袋、ケースが混じる場合は、一袋の重量、一ケースの入数、換算値の適用日を確認します。空欄とゼロを区別し、数式で算出された値か、現物確認した値かも分かるようにしてください。
在庫には基準日時が必要です。昨日の終業時在庫に今日の入荷が反映されているかどうかで、使える原料量が変わります。最初の試用は、同じ日時のデータをそろえた小さな範囲から始めると差異を追いやすくなります。
「連携できる」を五つの質問に分解する
接続の可否だけでは、運用できるか判断できません。次の質問を使い、具体的な手順まで確認してください。
- どのファイル・シート・列を取り扱い、どの形式で受け渡すか。
- 読み取りだけか、元の表への書き戻しも対象か。
- 更新はいつ行い、手動操作が必要か。
- 行の重複、削除、予定変更をどう識別するか。
- 失敗や古いデータを誰が見つけ、どのように再実行するか。
この五つの答えを、利用担当と導入担当が共有します。スプレッドシートの列名を変える、シートを複製する、担当者の権限を外すといった日常的な変更も、影響を確認する対象です。
HAIFFで公開されている範囲を確認する
HAIFFの生産計画では、出荷予定をGoogleスプレッドシート経由、または画面から手入力する方法が案内されています。ExcelやGoogleスプレッドシートで現在の業務を確認し、生産計画に必要な原料、製品、生産ルール、稼働カレンダー、費用カレンダーなどを整理します。
商品開発では、原料、製品、販売実績、既存取引先などが検討材料になります。ただし、保有する情報をすべて渡す必要はありません。検討に必要な項目だけに絞り、個人名や契約上の秘密が含まれる場合は事前に取扱条件を確認します。
Google DriveやSheetsへのアクセスは接続アカウントの権限にも依存します。個人の退職・異動で接続が止まらないよう、アカウントの管理者と権限変更の連絡先を決めておきましょう。
接続テストは正常・変更・失敗の三種類で行う
最初は十数行など、目で照合できる量で試します。件数、合計数量、日付、代表製品の値を元の表と照らし合わせ、相違があれば原因を記録します。次に一件の数量変更、一件の削除、未登録コードなどを試し、どう扱われるか確認します。
本運用の開始条件は「一度取り込めた」ではなく、「担当者が更新と確認を行い、問題が起きたときに復旧手順を説明できる」です。初回相談には実データそのものを大量に送るより、列名、単位、匿名化した数行、更新の流れを用意すると、必要な範囲を具体化しやすくなります。
出典・関連情報
製品の連携・導入情報はHAIFF公式サービス案内を参照(2026年9月6日確認)。実際の接続方式は導入対象ごとに確認してください。