使い始める際は、一つの商品企画を対象にし、どこまでをAIの補助で進め、どこからを担当者が検証するか決めましょう。AIの案が、そのまま製造・販売を承認するものではありません。

最初に、企画条件を用意する

登録済みの原料・商品マスターや取引先情報のうち、今回の企画に必要な項目を確認します。使う原料の規格と量、販売先、食べる場面、設備、目標価格などを挙げ、古い情報があれば直します。

原料価格や取引条件を扱う前には、入力できる情報の範囲とデータの取扱条件を確認します。不明な数量や価格は仮の値と明記し、実績と混ぜないようにしてください。

最初に、企画条件を用意する:確認表
準備項目 記入例の方向 不明な場合の扱い
企画の目的 既存原料を使う、既存売場へ提案する 優先する目的を一つ選ぶ
対象顧客・販売先 用途、販路、取扱条件 仮説と確認相手を書く
製造の制約 設備、工程、作れる数量 製造担当への確認項目にする
採算の条件 自社の売上単価、原価の範囲 仮置きした根拠を残す
次に決めたいこと 一案を試作するか判断する 会議の目的を定める

六つの段階を、判断の流れとして使う

HAIFFでは、商品開発を次の六段階で進めます。各段階で、出力を受け取るだけでなく、次へ進める条件を確認します。

六つの段階を、判断の流れとして使う:確認表
段階 作る材料 担当者が確認すること
企画条件整理 原料、顧客、販売先、制約 情報の正しさと優先順位
商品案選択 条件に沿う候補案 製造・販売の条件との適合
市場・競合・安全基準リサーチ 比較や調査の材料 参照元、日付、適用範囲
試作レシピ 試作に向けた初期案 工程、品質、安全、検証方法
AI上の想定顧客レビュー 懸念や質問の仮説 実際の顧客確認で聞くこと
原価・粗利確認 入力条件に基づく試算 単位、費用項目、計算と前提

調査で提示された情報は一次資料へ戻って確認します。試作案に温度や時間などが含まれても、実際の商品で安全性や品質が確認された条件とは限りません。製造・品質担当が検証方法を決めます。

架空例:一原料・一販売先から試す

架空の水産加工工場が、既存の魚原料を使い、現在取引している冷凍惣菜売場へ新商品を提案する場面を考えます。最初は「現有設備で試せる」「一つの利用場面に絞る」という条件を設定します。

候補案が出たら、原料の特徴、追加工程、包装、価格の見込みで比較します。一案を選んだ後、販売先が求める容量や取扱条件を確認し、その条件で試作を準備します。AIの想定レビューから「量が多くないか」という懸念が出たなら、それを実際の顧客に聞く質問へ変えます。

ここまで進めると、試す案、確認したい条件、原価の前提、次の作業が決まります。売れるかどうかはまだ未確認です。試作や顧客への確認を行い、その結果から案を直します。

画像案は、企画の共有に使う

包装やパンフレットの画像案を作り、必要な部分を修正できます。売場に並べたときの見え方や、伝えたい特徴を社内で比べる際に使います。

生成画像を実商品の写真として扱わず、原料、容量、ラベルの文字などを確認してください。商品名や図柄、訴求表現も、人が権利や表示上の適切さを確認してから利用します。画像を完成させる前に商品条件をそろえると、修正の理由を共有しやすくなります。

試作・販売判断へ渡すときに残すもの

次の担当者へ渡す際は、企画条件、採用案と選定理由、調査の出典、試作案の版、未確認事項、原価表をまとめます。実際の試作結果や顧客回答がある場合は、AIの出力と区別して添えます。

食品の品質・安全や表示は、商品と工程に応じた確認が必要です。厚生労働省のHACCP資料、消費者庁の食品表示の一次情報などを参照し、必要な検証と承認の担当を決めます。AI上のレビューや計算だけで、保存期間や発売可否を確定しないようにします。

導入相談には、一企画の材料を持参する

HAIFFの料金案内を2026年9月6日に確認した時点では、新商品開発機能の月額料金は3万円、生産計画と合わせた利用は5万円で、いずれも税抜です。初期導入と導入コンサルティングは個別見積もりのため、準備するデータと支援範囲を確認してください。

初回の相談では、対象原料、販売先の条件、困っている工程、社内の判断者を伝えます。「次の試作を一案決めたい」のように、今回終えたい作業も添えてください。

一企画を試し、会議に足りない情報を確かめる

一企画の出力がそろったら、製造担当と営業担当に読んでもらいます。製造担当は「この原料と設備で何を試すか」、営業担当は「販売先へ何を確認するか」を説明できるでしょうか。説明が止まった箇所を、追加で調べる項目として残します。

試作の手順に加え、調整点、測る項目、採用基準の案も確認できます。例えば測定項目に作業時間があれば、どの工程の開始から終了までを測るか、担当者が決めます。原価は参照した原料情報と照合し、包装の画像案が変わった場合は包材や作業の条件も確かめてください。

この読み合わせは、読者が自社で試すための提案です。AIのレシピとレビューは仮説のまま残し、実際に測った値や顧客の回答を別に記録します。

企画条件から試作計画と原価確認へ進み、各段階を担当者が確認する概略図
商品開発を3つの作業群で捉えた概略図。実際の各段階では担当者が案と条件を確認します。 図を拡大する

HAIFFで食品の商品企画から試作準備へ進める際のチェックリスト

チェックが残ったら: まず「原料名・規格/販売先/用途/使える設備/次に決めたいこと」の五行を一企画分埋めます。足りない単価は購買、工程条件は製造へ確認し、試作の評価項目を決めてから案を進めましょう。