最初の一覧には、使える在庫、製造と出荷の完了状況、まだ確認していないものを載せます。この記事では、終業時に何を見ればよいか、その結果を見て誰が動くかまでを説明します。

原料在庫・製造実績・出荷実績を確認し、担当と期限を決める流れ
確定と未確定を分けて今日の数字を読む。担当と期限は人が決める確認事項です。 図を拡大する

数字の前に、毎日決めることを列挙する

経営者、製造担当、出荷担当で、毎日確認していることを書き出します。「明日の出荷に足りるか」「まだ製造が終わっていないものは何か」「原料をもう一度調べる必要があるか」。こうした問いに答える数字を選びます。

使い道がない数字を、見栄えのために並べる必要はありません。週次・月次で十分な項目は別にし、日々の一覧では今日中か翌朝に対応するものを優先しましょう。

数字の前に、毎日決めることを列挙する:確認表
毎日の問い 確認する数字 一緒に必要な条件
明日の出荷に足りるか 使える商品在庫、出荷予定 商品規格、締切、保留品
今日の製造は終わったか 計画と完成実績 完成工程、未入力分
原料は次の製造に使えるか 原料在庫、使用予定 ロット、使用可能時点
出荷は完了したか 出荷予定、出荷実績 対象注文、分納、取消
どこで判断が止まっているか 未確認件数と対象 理由、担当、確認期限

集計の時点と定義を一覧に表示する

各数字には何日時点か、確認済みかを添えます。17時の在庫から16時までの製造実績を引くなど、時刻の違う数字をそのまま計算すると合わなくなります。出荷予定も、翌日分を含むか分かるように表示してください。

夜間も製造する工場は、「今日」をどこで区切るかを決めておきます。日付が変わる時点なのか、勤務や製造が終わる時点なのか。担当者ごとに違う区切りで入力すると、前日と当日の数量がずれます。

ゼロは「製造していない」、未入力は「まだ記録していない」と、表示を分けましょう。未入力をゼロとして集計すると、実際には完成している商品を欠品とみなし、余分に作るおそれがあります。

在庫・製造・出荷は、一つの流れで検算する

同じ商品・単位で集計すれば、在庫は「期首在庫+完成品の受入-出荷±調整」で検算できます。完成品として受け入れるのは、在庫に数える工程を終えた分です。加工途中の数量は別にしておきます。

架空の例として、朝の商品在庫が100個、当日包装を終えて受け入れた数量が60個、出荷が80個、その他の動きがなければ、終業時の在庫は80個です。加工済みだが包装待ちの20個がある場合は、80個へ混ぜず、仕掛品として別に表示します。

明日の確定出荷が90個なら、確認できた在庫80個との差は10個です。ただし、包装待ちの20個を出荷までに仕上げられるなら、追加製造は要らないかもしれません。足りない数だけを見て原料を投入せず、仕掛品がいつ使えるかを確認します。

差がある項目は、理由と担当へつなぐ

在庫不足を赤字にするだけでは、担当者は次に何をすべきか迷います。確認が必要なものには、対象、分かっていること、確認担当、期限を書き添えましょう。

差がある項目は、理由と担当へつなぐ:確認表
対象 分かっている事実 未確認事項 担当 次の確認時刻
商品A 出荷予定に対して在庫差あり 包装待ち分の完了 __ __
原料B 入荷予定が変更 使用開始可能な時刻 __ __
製造C 実績が未確定 数量の照合 __ __

同じ差が続く場合も、今日の対応と原因調査を分けます。毎朝は誰が何をするかを決め、週次の振り返りなどで記録を比較する方法があります。一度の会議ですべて解決しようとすると、当日の仕事が決まりません。

利益を見るなら、何を含む試算かを明らかにする

日々の収益を確認する場合は、売上が出荷基準か別の基準か、原料単価や加工費に何を使うかを揃えます。実績数量を使っていても、費用の一部が見込みなら、結果は見込みを含む試算です。

原料費だけを差し引いた金額と、人件費やその他の費用を含めた金額を同じ「利益」で並べないでください。会計上の確定値と日々の判断用の数字を混同せず、担当者が計算条件を説明できるようにします。

HAIFFでは、業務日報で原料消費・製造・出荷の数量を見ます。生産計画の試算では、商品単価と製造数量、原料単価と消費量、登録費用から金額を計算します。製造実績の画面でも、原料費と、製造数量に商品単価を掛けた売上相当額、その差額を確認できます。

日報の数量、製造時点の採算、計画の利益試算は、それぞれ対象が違います。 製造実績の原料費と粗利を確認する手順を使い、実際の出荷売上と何が違うかを確かめてください。気になる数字は、元の記録と計算条件へ戻って調べます。

最初の一覧は、一商品群で使ってみる

まず特定の商品を選び、この一覧を使ってみます。何時に数字が更新され、どの資料を確認し、会議後に何をしたかを記録してください。眺めるだけの欄や、毎回別の帳票を探さないと分からない欄があれば、載せ方を見直します。

一覧を見た担当者が、次の仕事に移れるかを確かめましょう。まずは在庫・製造・出荷の集計時刻を確認し、調べる必要がある一件に担当と期限を付けてみてください。

実績差の詳しい切り分けは製造計画と実績の確認手順、入力元の整理は今ある日報の見直しへ進めます。

HAIFFでは、日々の実績を業務日報にまとめる

HAIFFの業務日報は、日々の記録から原料消費量、商品製造量、出荷量をまとめます。対象日に完了した製造を集計し、同じ製造による原料消費を二重に数えないようにしています。気になる数は、元の製造記録と比べて確認します。

出荷予定と出荷実績は、日報でも分けて載せます。製造の実績数量がないときは、計画数量を使う場合があります。そのため、表示された数がすべて実測値とは限りません。 日付、製造が完了しているか、数量を入力したかを確かめてください。

日報の集計は、会計上の売上や利益を確定する機能ではありません。数量と金額をつなぐ際は、食品工場の数値を見える化する全体ガイドで、実績・予定・試算と費用の範囲をそろえます。残った確認事項の担当と期限を決めるのは本記事で提案する運用です。日報の確認と組み合わせ、次に行う対応まで決めましょう。

食品工場の在庫・製造・出荷の数字から対応を決める際のチェックリスト

チェックが残ったら: 差が残る場合は調整値を先に入れず、計画と実績の確認手順で未入力と現物差を切り分けます。確定した数字だけで判断できる範囲を決め、残りは担当者の確認へつなぎましょう。